DVDの内容紹介
●Part 1:和栗由紀夫が「7つの世界」に再構成した「土方舞踏譜」
(1)土方巽の振付の言葉を和栗由紀夫が記録した「舞踏譜」から88篇を厳選、和栗解釈による「7つの世界」に分けて紹介。 引用している絵画資料、「舞踏譜」を台本にして実際に踊っているダンサーの映像などを参照できる立体的な「舞踏譜」データベース。
(2)「舞踏譜の7つの世界」を作品化した「舞踏花伝」の記録映像を収録。ダンサーが「7つの世界」のそれぞれでイメージしている空間や雰囲気をグラフィックと踊りの実写とを組み合わせた「仮想舞台」として表現。実際の目に見える上演シーン、踊っているダンサーが抱いているイメージをあらわした仮想舞台、ダンサーが踊っている台本となっている「舞踏譜」と、創作のプロセスを奥へ奥へと辿っていける構造。
●Part 2:舞踏をめぐる貴重な資料集
(1)土方巽が上京してから亡くなるまでの活動を、未発表写真、映像、肉声などで紹介する充実した「土方年譜」
(2)現在活動している舞踏家たちを自薦の写真で紹介する「舞踏家群像」
(3)
舞踏をめぐる貴重な原稿を50余本収録した「舞踏断章」
(4)7本の記録映像を含む和栗由紀夫+好善社の活動記録
●PDF-BOOK:「舞踏譜」のアウトラインをつかむ
バロックダンス、クラシックバレエ、モダン、日本舞踊などにおいてどのように舞踊を記録してきたかについて写真で紹介しながら、踊りを「記録するため」でなく、「生み出すきっかけ」として言葉を使った「舞踏譜」の特徴にせまった解説
●和栗由紀夫
1952年、東京生れ。戦後の日本が生んだ独特の舞踊ジャンルとして国際的に評価されている「舞踏」の創始者、土方巽直系の舞踏家。72年に土方巽に師事してから今日まで、江戸小紋の染職人として働いた8年間をはさみ、25年以上の舞踏暦をもつ。師没後、数年間の海外での公演活動を経て、90年より自らのグループ「和栗由紀夫+好善社」を主宰、東京を中心に群舞やソロの作品を発表し続けている。
硬質かつしなやかな肉体、切れのよい美しい型、微妙なニュアンスまで繊細に踊り分ける表現力など、ダンサーとしての資質はもとより、ことばを通して身体イメージを喚起する土方系舞踏独特の「舞踏譜」を使った振付法の継承と展開、群舞から演劇や音楽などとの共同作業まで緻密に作品を構成力などの成果により、振付家、演出家としても高い評価を受けている。 |