ONLINE SELECT SHOP image F

言葉から商品を選ぶ
フリーワード検索
Google
imageF.jp を検索
WWW を検索
キーワードで選ぶ
キーワード一覧
今月のキーワード
ジャンルで商品を選ぶ
 
TOPセールス
ジョーダン・ベルソン:5の基本的作品
ジョーダン・ベルソン:
5の基本的作品

図書館・学校・美術館向け ライブラリ商品
クロストラストが提供するSSLサーバ証明書を導入
当サイトはクロストラストが提供するSSLサーバ証明書を導入

HOME はじめての方へ 購入方法 ポイントシステム お問い合わせ マイページ ショッピングカートを見る
INTERVIEW
2006.12.15 UP
講談の世界に新風を巻き起こし、女流講談師の存在を広く世間に知らしめた神田紅さん。
豊富なアイディアで、それまでにない独自の世界をつくりあげてきました。

女流が講談を救う?

いま、プロで活動している講談師は56人。そのうち約半分が女流です。そんなに女性がいるの? ってみなさん驚かれます。東京に、神田、宝井、小金井、一龍斎、田辺と五派あって、全部の流派に女流がいます。私がこの世界に入った頃(昭和54年)は、田辺つる路先生、宝井琴葉(現在の琴峯)先生、神田翠月先生、そのお三方だけでした。

当時、講談師は20数名だったんですよ。私の師匠の神田山陽は、「このままじゃ講談がなくなる」と、ものすごく危機感をもっておられた。ともかく芸を絶やさないためには、客を呼ばないといけない。それには女流を育てるしかないと、考えたんですね。

あれは講談じゃあない

そんなこと、当時の私はよくわかってませんから。いまから思えば、師匠はホントに好きにやらせてくれました。おかげで今の私があると思ってます。だって、入門してすぐの初舞台で、洋服を着てタップシューズを履いて「ミュージカル講談」をやったんですから。『へんぜるとぐれてる』という、放送作家の方の書いた脚本で。師匠はどんなものをやってもいいとおっしゃたんで、私はいい気なものでしたけど、講談界は大変な騒ぎになりましてね。あれは講談じゃあない、と。でもそういう騒ぎや非難の声を、師匠は私の耳には入れないようにしてくれてました。「次は何やるんだ?」なんてね。

修羅場はミラミミ♪ ミラミミ♪

私自身、講談のことは全く知らなかった。浪曲との区別もつかないくらいでしたね。女優だったんです。文学座付属の演劇研究所を出て、番衆プロダクションに所属して、市原悦子さんの付き人なんかもやってました。舞台をやってたときに、音楽家の方で山陽師匠と親しい方がいて「講談やってみない?」と誘われた。それがきかっけです。

講談には、「修羅場」「世話物」「怪談」という、三つの基本になる語り方があります。

なかでも修羅場は、戦の場面を語る時の調子で、基本中の基本。私もこの「修羅場」を最初に教わったんですが、師匠が話す修羅場のリズムを、「これは音階でいったらミラミミ♪ ミラミミ♪ ですね」なんてことを言ったもので、師匠は「いままでいろんな弟子がいたけど、こんなこと言ったのはいなかったね」と面白がって下さった。それで、どんなものでもやっていいと、言って下さったんじゃないかと思いますね。

続きは観てのお楽しみ

泉鏡花の『鬼の角』『高野聖』『滝の白糸』『旅僧』の四作品を、お芝居仕立てにした「芝居講談」とか、いろいろやりました。泉鏡花は昔から興味があって、声に出して読むとすごくリズムがあるんですよ。これは講談によさそうだなと思って。芝居講談なので、一人じゃなくて役者さんをお願いして、師匠のところに稽古に行ってもらって、講談の口調を覚えてもらった。演出家もついて。いいも悪いも、話題にはなりましたね。講談界に風雲児あらわる(笑)。ただねえ、これは衣装も照明も、音響効果も必要だし、生演奏入れたりしてたので、すごくお金がかかりました。

自分が出た映画の宣伝を兼ねた「シネ講談」というのも、やりましたね。今村昌平監督の『女衒』(1987年)という映画です。映画のさわりを上映しながら、私が弁士になって、映画の舞台になった時代背景とか歴史とか、周辺のことを解説して「あとは映画を観てのお楽しみ!」と。それで上映に先がけて全国まわったんですよ。そういう説明がないと、面白さが伝わりにくい映画だったんです。東宝にお願いして、それ用に映像を編集してもらって。よくやってくれましたよね。いい映画なんですけど、今村監督の映画で、唯一何も賞を取らなかった作品なんです(笑)。

マリリン・モンローのモノローグ

落語は「会話の芸」といわれていて、会話で進んでいく。一方の講談は「地語り」の芸。語りで進んでいくんですね。師匠がつくった『お冨の貞操』という話がありまして、これは原作が芥川龍之介。原作にはちゃんと地語りがあるんですけど、師匠の作品は主人公の男ではなく、女のほうを主役にしたモノローグ講談に仕立てた。それを聞いたとき、こういうやり方があるのか、と思いまして。それで自分でつくってみたのが『マリリン・モンロー』という演目です。モンローには興味があって、いろいろ資料を集めていくうちに、この人、どんどん資料が集まる。しかもいろんなインタビューに答えている。これを繋げただけでも、充分物語りになると思いました。しかも、虚言癖があるのかしらと思うくらい、そのときどきで言ってることが違う。そういうところも面白いと思ったんです。

オードリーはサングラスで

それでどうせやるなら私の場合、見た目もなりきりたい。着物着たまま金髪のカツラかぶって「私の名前はマリリン・モンロー……」と始まるわけです。

女優シリーズで次に考えたのが『オードリー・ヘップバーン』。ところがこちらは、全然インタビューに答えていない。たまに答えていても、すごく優等生な答えで、本音はしゃべっていない。それでモノローグは難しそうだったので、「オードリーおたくのおばさん」という設定の二人を登場させて、会話で進むものをつくりました。「ねえねえ、オードリーって、コンプレックスの固まりだったらしいわよ」「えーっ? どこがコンプレックスだっていうのよ」「いやそれがさあ・・・」という具合に。もちろんこのときも、モノローグではないけれどもオードリーに変装。『ティファニーで朝食を』のイメージで、着物に黒い大きなサングラスをかけてみました。

こういうアイディアは、書いてつくり始めると、どんどん出てくる。それはやはり女優をやってきたからだと思います。

書くということでいえば、源氏物語を講談調で現代語訳したこともあるのですが、これがやってみたら思いがけないことが起きたんです。

次号へ続く 2006.12.22 UP
( 2006年10月 上野にて TEXT:佐野由佳 PHOTO:杉本青子 )
INTERVIEW:神田紅 Part 1 / Part 2
Profile:
神田紅 かんだくれない

昭和27年福岡県生まれ。昭和47年早稲田大学商学部入学。48年文学座付属演劇研究所入所。49年同研究所卒業、番衆プロダクションに所属。女優として活動するなかで、54年講談師神田山陽師匠に入門。平成元年真打ち昇進。古典から新作まで、精力的に活動してきた芸道30年を記念して、現在DVDを製作中。女優時代から現在までの活動を網羅するという、ファン垂涎の作品集になる予定。

神田紅公式サイト:神田紅の世界
http://kandakurenai.com/

● 関連商品


このページのトップへ
過去のINTERVIEW一覧はこちら
バックナンバー
通信販売の法規に基づく表示 個人情報の扱い 会社案内 プレスリリース メーカーの方へ 図書館・学校・美術館の方へ
Copyright (c) 2006-2021 image F Ltd. All Rights Reserved.