DVDの内容紹介
●作品紹介
文明のパレードであり、物質のパレードである。
野外劇場で初演され、日本の「舞台芸術の新しい領域を開いた」と評される作品。台詞を全く用いず、従来の演劇、舞踊といった枠組みを越えて新たな劇表現を獲得したこの作品は、パパ・タラフマラの大きな転換点となった。
人の生み出した物が、むしろ人を動かして先へ先へと進んでいく。そのような文明のエネルギーを視覚化し、生命と物のパレードとして描く。ロケットを想起さ せる7本のオブジェが舞台上に立ち並ぶ。抽象化された都市をイメージした、青と白を基調とした静謐な舞台は宇宙空間を思わせる。インスタレーションとして も機能する舞台空間を、パフォーマーが行き交う。歩く、走るといった日常動作から発展させた直線的な動きは都市のスピード感を感じさせる。さまざまな物た ちが舞台を横切っていく。人は物と戯れるように現れては去っていく。人と物との#共生。ライトオブジェが静かに光を放つ。ラストシーンで人々は空(くう)を 見つめている。その視線の先にある未来は まだ形を成していない。
●Pappa TARAHUMARA
1982年、小池博史を中心に結成された舞台芸術カンパニー。
ジャンル、国境、宗教…様々な境界を超えた新しい表現を用いて55作品を制作。舞台空間全体を一つのアートに築き上げる手法で、世界中の多くの観客を魅了した。
2012年3月、解散。 |