NHKの「からだであそぼ」では興味深いアプローチがされていてけっして子どもだけに見せておくにはもったいない。市川染五郎やケイン・コスギによる番組だが、コンテンポラリー・ダンスの注目の星・森山開次を見ることもできます。
ヤン・シュヴァンクマイエルの触覚に徹底的にこだわった『悦楽共犯者』やブラザーズ・クエイによる執事たちのダンスとしか思えない動作を描いた『ベンヤメンタ学院』、荒木経惟やマシュー・バーニーなど身体性注目するアーティストの作品も刺激的です。
『ヨコハマメリー』は戦後50年間を横浜の街頭で娼婦として生きた老婆のドキュメンタリーだが、身体表現を考える上で無視できない意味を持っています。
「able」シリーズも身体ではなく「知的」障害者が主人公のドキュメンタリーですが、「身体の自然」という重要な問いかけを突きつけてきます。『エイブル／able』ラストシーンでの主人公の少年の感動的なダンスを見られるだけでもこの特集に入る価値があります。
あえて映像によるダンス映像と言わざるを得ないような美しい作品『ざくろの色』『天使』もある。アバンギャルドな映像表現と身体表現の昇華された2タイトル。　※販売終了などによりこのコーナーの作品は大幅に削除されています。