DVDの内容紹介
●これは2009年6月26日〜 8月2日、横浜のBankART Studio NYKで開催された展覧会のドキュメントとして制作されました。
さまざまなジャンルが融合したり、掛け算をしたりの楽しい表現が、世界中で見られるようになっています。ベルリン、ロンドン、ミラノ3都市の3人のデザイナーが、横浜に集合し展開するのはまさに今のその表現。もの作りの基盤をファッション、インテリア、プロダクトの領域に置きつつ成果はアートの歓びを生んでいきます。決まりきったカテゴリーを外して作品に向き合うことを願う彼女たちの意を組んで、展覧会タイトルは幕間(まくあい)、英語のインターヴァル、明るい気分でイタリア語のインタヴァッロとしています。ライフスタイルのTシーンから次のシーンへ続く創作、またジャンルとジャンルの間の仕事と考えることもできるでしょう。
日常と非日常、服と衣装、ヌノとキレ、身体の周りから始まる表現が大空間を彩りました。
●コロンバ・レッディ Colomba Leddi
ミラノ在住。1980年代初頭、ファッションデザイナーの下でキャリアをスタートし、92年、ロメオ・ジリのデザイナーであったアダ・ルセナが主宰するグループFrammentiに参加。96年にはミラノのVia Revereの一角に自身のアトリエを構え独自のスタイルで服作りを始める。顧客の嗜好とニーズに合わせて布地や色を決定し、しばしば1点ものの服を、伝統的な手法で、刺繍などの手作業を入れ込んでつくりあげていくその制作スタイルは、年2回のコレクション期のために回り続けるファッションデザイナー的なものではなく、むしろテイラーと言っても良いかもしれない。ミラノ、ローマ、NY、カリフォルニアの有名セレクトショップでその作品が取り扱われているほか、舞台・映画の衣装デザイナーとしても活躍している。
●クリスティーネ・ビルクレ Christine Birkle
ベルリン在住。1961年ドイツSchwabmunchen生まれ。ベルリンでファッションデザイン科に在学中より関心を持っていたフェルトに注目し、93年にHut Up を設立。96年に初のファッション・コレクションを発表。99年パリでインテリア・ハウスプロダクトを含めたコレクションを発表。羊毛を伝統的な製法で加工し、フェルトの既存イメージを覆す、軽く、丈夫なプロダクトラインを確立してきた。やがてフェルトだけでなく、シルク、コットン、レースや麻といった異素材を組み合わせ全く新しい形態の製品を生み出すようになる。ドリス・ヴァン・ノッテンなどの他のデザイナーとのコラボレーション・ワーク多数、そして現代舞踊家サッシャ・ワルツの公演を支えるなど、衣装デザイナーとしての顔もある。
●和井内京子 Kyoko Wainai
ロンドン在住。1958年横浜市生まれ。桑沢デザイン研究所で、インダストリアルデザインと写真を学ぶ。83年より株式会社サザビースでバックデザイナーとしてキャリアをスタート。86年に同社を退社後は、フリーランスデザイナーとして様々なプロジェクトに関わる。92年にイギリス・ロンドンに拠点を移し、個人として、また他の分野のデザイナーとコラボレーションの形で、バック、インテリア雑貨を中心とした多様なコレクションを発表。本年4月に東京西麻布、ルルペインギャラリーで行われた個展ではユニークなバック作品が好評を博した。パリ、ミラノでの展示会開催など、ヨーロッパを舞台に多様な活動を展開している。 |