ボブ・ディラン 音の絆

スーパースターの音楽的原点を探ることから、ロックのルーツを解き明かしていくドキュメンタリー。ギタリストとしてもお馴染みの作家シド・グリフィンを筆頭に、黒人史に詳しい批評家マイク・マークシーなど多数のコメンテイターが、ボブ・ディランの音楽とその内面、影響されたアーティストたちについて音楽史的観点、時代的背景、人間性などのエピソードを交え体系的に語る。オリジナル・ブックレット付き。

●ギタリストとしてもおなじみの作家シド・グリフィンを筆頭に、黒人史にくわしい批評家マイク・マークシー等多数のコメンテイターが、ボブ・ディランの音楽とその内面、および影響されたアーティストたちについて、音楽史的観点、時代的背景、人間性などのエピソードを交え、体系的に語るというもの。関連曲がギターで奏でられ、ピート・シーガー、ウディ・ガスリー、ブラインド・ウィリー・マクテル、レッドベリー、ミシシッピ・ジョン・ハート、ハンク・ウィリアムスら、とりあげられたアーティストを中心に、公民権運動なども含む、当時の写真・映像・演奏がふんだんに挿入されています。ガスリー、レッドベリー、ウィリアムスが歌うシーンなどは、未公開ならずとも珍しいもので、シーガーはその上、自らあの頃を振り返るオリジナルのコメントもフィーチャー。ディラン自身の貴重な写真・映像(音声はありません)も随所に収録されています。さらに、ディランの曲作りにも影響をあたえた英国フォーク・リヴァイヴァルの雄マーティン・カーシーを始め、やはり古き良き昔を知るトム・ペイリー、そしてステイシー・アール、ハンサム・ファミリー、ジョリー・ホランド、ロッド・ピコット、ポー・ガール等々比較的新しいところも含む彩りゆたかなアーティスト群による、オリジナルのパフォーマンスも収められ、立体的にその偉大な音楽の原点を探るというものです。
音楽史のみならず、20世紀米文化史にさんぜんと輝くスーパースター、ボブ・ディランの音の絆を辿り、音楽的魅力をより深く知るとともに、フォーク、ブルース、カントリー等、ロックのルーツをもとらえる……..そんな本格的な音楽検証作品を、詳細な資料、精細な解説、真摯な証言をまとめた特典ブックレットをかたわらにお楽しみください。
翻訳監修ブックレット執筆を日本のボブ・ディラン研究の第一人者である菅野ヘッケルが担当しており、ディラン・ファンの音楽的探究心を大いに満足させるものとなっています。