DVDの内容紹介
●第1部「KaoRi」。La danse de KaoRiとアラーキーのダンス。動きの重なり合い。しなやかさと官能の極致。モノクローム。10分。
第2部「色淫女」。9枚の写真(モノクローム)を3x3に並べ大きな1枚の写真のようにして、一気にペインティング(写真展では、そのまま展示した。写真集もそれをベースに構成されている)したものを一点ずつ複写し、それをバラバラにして構成したものが、アラキネマ「色淫女」である。アラキネマは、写真展、写真集と同じであり、全く別のものである。色の重なり合いの迷宮、或は、感性の再考の孝美に上るイコノスタスのようだ。20分。
●「KaoRi」と「色淫女」からなる写真展は2006年5月25日〜6月17日まで、タカ・イシイ・ギャラリーで行われた。
●Arakinema:アラキネマ
映画でもなくスライドでもない。全く新しい写真表現である。写真家・荒木経惟自身の演出による写真表現を、見る側が同時体験し共有するものである。エモーショナルな動きは田宮史郎、安齋の手指による官能的なオーバーラップによってもたらされ、光を通して見るその映像に音楽が加わる。一枚の写真が光を通して闇の中にイメージを結び、次の瞬間には別の写真とオーバーラップして溶け合い混じり合い、二枚目の写真が確かなイメージを結ぶと最初の写真は闇の中に消え去る。この瞬間、この刹那、この官能。アラキネマは一つの確かなジャンルである。 |