DVDの内容紹介
● あらすじ
お話は、シンプルな寓話みたいな感じ。ある町に一人の男(または女)がやってくる。彼(彼女)は旅行者である。または、住まいや職を探している。もしくは、特に目的があるわけではない。彼(彼女)はホテルに泊まる、あるいは、町の中をさ迷う。突然重い病に罹り、町の総合病院に入院することになるかもしれない。とにかく、それぞれの経緯のなか、彼(彼女)はある女(男)と出会い、やがて愛し合うようになる。もっとも、出会うだけかもしれない。彼女(彼)もまた旅行者である。あるいは、この町の住人である。町は、観光客を誘致するために、巨大なホテルを建造中である。彼(彼女)は、自分がそのホテルで雇ってもらえることを、願っている。巨大ホテルは、やがてその町のシンボルとなる。町の外からそこを訪れるものにとって、魅力あるものとなるのだ。 (岡田利規)
●チェルフィッチュ プロフィール
劇作家・演出家である岡田利規のユニットとして1997年「チェルフィッチュ」結成。Chelfitsch(チェルフィッチュ)とはselfishが明晰に発語されずに幼児語化した、という意味合いを持つ造語であり、現代日本、特に東京の社会と文化の特性を現したユニット名。「三月の5日間」では演劇というシステムに対する強烈な疑義と、それを逆手に取った鮮やかな構想が高く評価された。
●塩田 千春(しおた ちはる)
は、ベルリン在住の現代美術家。1972年、大阪府出身。
京都精華大学洋画科卒業。1993年からオーストラリア国立大学(ANU)キャンベラスクールオブアートに交換留学生として留学。1996年、ハンブルク美術大学(HfbK)に入学。1997年から99年まで、ブラウンシュバイク美術大学(HBK)にてマリーナ・アブラモヴィッチに師事。1999年から2003年までベルリン芸術大学(UDK)にてレベッカ・ホーンに師事する。
2008年には、平成19年度 芸術選奨新人賞、平成19年度 咲くやこの花賞 美術部門受賞。 21世紀美術館には『記憶の部屋』という旧ベルリンの窓を集めて作った作品がある。
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