DVDの内容紹介
●作品紹介
『眠りへの風景』<アート・ミュージックビデオ>
「テーマ」
作曲:友惠しづね/映像:陸根丙/演奏:金大煥、吉沢元治、友惠/ギターテーマ作曲:演奏:友惠しづね
大海を波動するクジラの鳴き声を風の音響としてサンプリンクし、公演で使用された「テーマ」(オリジナルバージョン)をリミックスしている。大地への祈祷、豊穣なる海、自然への讃歌。そこに描かれた男と女は、あるい は現人(うつせみ)としてのアジアのキリスト、そしてマリアを想わせる。済州島にて撮影。
「トリオ」
演奏:金大煥、吉沢元治、友惠しづね/映像:陸根丙
韓国コンテンポラリーミュージック界の先駆者であるパーカッション奏者の金大煥、日本フリージャズ界の嚆矢ベース奏者の吉沢元治と友惠しづねのギターとの即興演奏。公演時の貴重なライブ音源が用いられた本作品では、カメラは一転韓国ソウルの街中へ。錯綜する時代観と、普遍なる愛の彷徨を描きだした陸根丙の映像は音楽と葛 藤、浸潤し合い、アジアの現在を表象する。
「ギターテーマ」
作曲・演奏:友惠しづね/映像:陸根丙
本作品「眠りへの風景」のために「テーマ」をギターバージョンにアレンジし演奏している。静かに息づき、ひっそりと佇む、自然と人間の繊細な距離とその律動を描く陸根丙の映像世界は、人間の秘めたる憧憬の宿命的な姿を現す。智異山にて撮影。
●特典映像
『舞踏公演「眠りへの風景」友惠しづねと白桃房 with 陸根丙』
「トリオ」
即興演奏:金大煥、吉沢元治、友惠
公演での即興演奏シーン。歴戦の強者たちの息もつかせぬスピード感とスリリングなアンサンブルは豊饒なるアジアの詩情を紡ぐ。80年代以来、即興デュオグループ「エンプティー」として活動してきた吉沢と友惠のひさびさの、そして最後のセッションとなる場内録音。
「風のまなざし」
作曲・舞踏・詩:友惠しづね/朗読:芦川羊子
公演のために作曲された曲。友惠の踊りのシーンは陸のオブジェに埋め込まれたモニター映像とコラージュされている。朗読されている詩には平和への祈りがこめられる。
「テーマ(オリジナルバージョン)
作曲:友惠しづね/舞踏:友惠しづねと白桃房/声:陸根丙(友惠しづねの質問に対する回答)
テーマ曲のなか、「友惠しづねと白桃房」の舞踏が静かに踊られる公演ラストシーン。途中、友惠は天井から張られたピアノ線を演奏するが、このことについて友惠は「完成された楽器だと音のレンジが限定されます。陸さんの美術の潜在性により共振させるために使いました。地鳴りの音から赤ん坊の泣き声までリアルに出せるね」と、コメントしている。
「天つ風」
作曲:友惠しづね/声:陸根丙(友惠しづねの質問に対する回答)
この曲「天つ風」も公演のために作曲された。友惠は「陸さんの美術、そこに内在する強さと優しさ、そして出逢いのなかで感じられた彼という人間からインスパイアされて創った曲。アートコラボレーションって、トータルな意味で互いの人間性が問われると思います」と、語る。
友惠しづね舞踏作品『蓮遙抄(月の光に抱かれて/闇のときめき/黒と光/波)
作曲・振付・演出:友惠しづね/舞踏:友惠しづねと白桃房
踊り手の個性を最大限に引き出しながら振付けと作曲を同時に行う友惠の創作は、観客を未踏の舞踏世界へといざなう。「蓮遙」は多彩なバージョンにより世界20ヵ国で上演。本DVDには1995年フランス国立オペラ・ド・リヨン円形劇場での作品を収録。 |