DVDの内容紹介
●ブラッケージ初期の代表作。この時期のブラッケージの作品には絶えず死のイメージがつきまとう。本作も自らの遺作として作った作品で、実際に撮影しながら首を吊る行為を実践し、完結する予定であったという。生と死を昼と夜の反復的映像で捉えたこの一篇は、人間の内面に潜む心の闇を視覚的にあらわにした画期的な作品である。ブラッケージ映画特有の完全なる無音の中、フィルムにほどこされたペイントやスクラッチは、死の裏返しとしてのエロス(愛)を垣間見せる。
●スタン・ブラッケージ Stan Brakhage
1933年、アメリカ生まれ。ブラッケージはアメリカのインディペンデント映画においていまだに最も影響が大きい存在。作品は初期のサイコ的ドラマから神話詩、抽象的映像詩作品群に移行する。その後コロラドに居をかまえ精力的に制作を続け、作品数は400本余を数える。代表作として『夜への前ぶれ』(1958年)、『ドッグ・スター・マン』(1964年)、『Song』シリーズ(1964-69年)、『自分の目で見る行為』(1971年)などがある。 2003年、死去。 |