DVDの内容紹介
<●詩人であり、アメリカのカウンターカルチャーの英雄でもあるジョナス・メカスは、日記形式の映画製作を発明した。1922年にリトアニアに生まれ、ソ連やナチスの侵略によって故郷を追われたメカスが、政治難民としてアメリカに到着してから14年間の撮影を行った『ロスト・ロスト・ロスト』は、50年代のニューヨークのカウンターカルチャーと、メカス自身の撮影スタイルの発展を記録している。
●「私がこの6本のリールの中で扱っているのは、新しい土地に必死に根を張り、新しい思い出を作ろうとした自暴自棄の時代である。この6つの痛みを伴うリールの中で、亡命者になることがどのように感じられるのか、その時代の私がどのように感じていたのかを示そうとしました。祖国をまだ忘れていないが、新しい国をまだ手に入れていない「亡命者」の気分が描かれています。6番目のリールは過渡的なリールで、私たちはリラックスし始め、私は幸せの瞬間を見つけ始めています。新しい生活が始まる...」──ジョナス・メカス
●「境界線は、人工物として考えられた、様式化された想像力の純粋な産物と、詩人の出来事の説明と表現できるものとの間で薄れつつあります。もしかしたら、#ジョナス・メカスの『ロスト・ロスト・ロスト』は、新しいジャンルの始まりを告げたのかもしれない。ギドの、サルトルの、マルローのラインで。しかし、映画の中で。」 ──アントニン・J・リエム『サウザンド・アイズ』
ジョナス・メカス Jonas Mekas
●1922年、リトアニア生まれ。1949年、弟のアドルファスとともにアメリカに亡命。アメリカの映像作家・詩人・実験映画のオルガナイザー。1950年代からハリウッド映画に対する批判としてニューヨークなどでさかんになった実験映画の文化を支えながら、自らも数々の映像作品を制作。とくに身辺の映像記録をもとにした「日記映画」で知られる。晩年まで母国語のリトアニア語で詩作を行い、リトアニアを代表する詩人の一人でもある。映画の代表作は『営倉』(1964年)、『リトアニアへの旅の追憶』(1971〜72年)、『ロスト・ロスト・ロスト』(1976年)、『時を数えて、砂漠に立つ』(1969年、1985年)。2019年、96 歳で亡くなる。 |