DVDの内容紹介
●安全な場所はないのですか?
トルコでの迫害を逃れて、日本にやってきた少数民族クルドの人々。彼らは難民として認められることを日本政府に求めている。ところが、彼らを待ち受けていたのは、出入国在留管理庁(入管庁)の管理する収容施設への収容だった。
全国の外国人収容所には、現在も1000 人を超える外国人が、オーバーステイや難民不認定を理由に収容されている。刑期がある刑務所と異なり、収容者は、いつ出られるのか、いつ強制送還されるのかも分からない、不安な日々を送る。
自由とプライバシーを奪われ、十分な医療も受けられない。長期収容が常態化するなか、収容中の自殺・自殺未遂や死亡事故も相次いでいる。
クルドの人々の証言から、外国人労働力受け入れ拡大の裏で繰り広げられている、外国人収容所での人権侵害の実態をあらわにし、日本の移民・難民政策のあり方を問う。
(A)●12 歳のときに家族とともに日本にやってきたベレットさん。21 歳の時、突然収容される。収容所で過ごした2年3カ月を振り返りながら、「何のために自分の人生の 2 年間が奪われたのか?」と問う。
(B)●入管職員による収容者への暴力も頻発している。マモさんは、複数の職員によって呼吸ができなくなるまで制圧を受けた。その後、保護室にいれられ、不安を感じ、自殺も考えたという。
(C)●「うまれかわれるものならとりになりたい」 仮放免の許可を得られなかったインド人収容者のクマールさんは、手帳に絵と言葉を残して、シャワー室で首つり自殺をした。
(D)●新年の祝い「ネブロス祭り」に集うクルド人。そのほとんどが難民不認定とされた
人たちで、日本での滞在資格はない。一方で、日本で生まれ育った子どもも増えている。
(E)●トルコ、イラン、イラク、シリアにまたがって暮らす少数民族クルド人。それぞれの地域で迫害を受けている。とりわけトルコでは、分離独立運動に対する激しい弾
圧が続けられ、多くの命が奪われている。──撮影:レフィック・テキン(クルド人ジャーナリスト)
(F)●迫害と虐殺から身を守るため、クルド人の一部は先進国に難民として逃れている。その向かう先のひとつが日本である。しかし、日本政府はクルド人を難民として認めず、収容している。──撮影:レフィック・テキン(クルド人ジャーナリスト) |