本の内容紹介
● 構成
・こうちのおかず─郷土の食材と料理(春夏秋冬のレシピ×約40品=約160品)
・こうちの食材図鑑 (畑図鑑、果実、山野・畜産、魚図鑑)
・こうち食紀行(虎杖と浜薊、産地酪農と低温殺菌、土佐あかうしとはちきん地鶏、桐島畑と有機無農薬栽培、食材と料理、宗田節と以布利漁港、胡麻鯖と嵐の前 祭りの日、自然薯とみかん山、四方竹とパプリカ、柚子とつがに、土佐酢みかん酢、直七と養殖鰤 勝越し豆腐、入河内大根と田村蕪、潮江菜と牧野野菜、米作りと酒造り、高知の地酒、日曜市、Special Thanks)
・松崎淳子さんに聞く―昭和30年〜40年代の高知の暮らし
・高知県の市町村
●母から娘へ…家庭で食の伝承が途絶えつつある現在、大正・昭和生まれのおかあさんたちが身につけている食の知恵「ふるさとのおかず」を記録しておくことの必要性を感じて企画しました。自然環境を次世代に受け継ぐのと同じように、ふるさとの食を伝承するのは私たちの義務だと思ったからです。全国各地で取り組まれている地産地消、食育の取り組みは、アイデンティティーを失いつつある現代日本人への警鐘かもしれません。
凍てついた現代社会の中で心をほぐし、生命の連なり(循環)を小さい子らに思い至らせる場が「家庭の食卓」ではないでしょうか。食卓を囲んだ家族の団らんを通して小さい子らは成長し、さまざまな関係をつくりあげていきます。食は生活の中心です。さらに食を支える食材は日本(各地)の豊かな環境がなければなりません。食材を通して自然環境の尊さを認識を深めることができます。
今、日本(の社会)は大きな岐路に立っているようです。そのためには私たちが持っている全ての財産を見直し、日本人の誇りを取り戻すことです。「風土が人をつくる」のではないでしょうか。
食の主役はおかあさんです。県内さまざまな地域で毎日の食に取り組んでいる食生活改善推進員(ヘルスメイト)と呼ばれるおかあさんたちの協力(レシピと料理づくり)を得て作られました。
「おかず」の本が"あたりまえの生活"を取り戻す手引書として、また若いおかあさんたちにふるさとの味を伝承する"おばあちゃん"として手元に置いて欲しいと願っています。 |